2019年1月7日月曜日

採石場

スイスアルプス。FBIのピエールが潜伏するアジトを探すアンテナを備えたショッカーのビートル。
造成地のような場所で山の稜線が僅かに映るのみでヒントが無くお手上げだった。続く68話のイカデビル戦と同じロケ地だろうというところまでは推測出来たがその場所が特定出来ないでいた。安易に頻出の青梅の金本石材かと思ったが稜線がまるで一致しなかった。行き詰まってEROOYAJI氏に協力を要請、青梅周辺の採石場から順に検証範囲を広げくまなく見ていく事になった(氏に丸投げで筆者はほとんど何もしてませんが…)。調べていくと変身忍者嵐で何度か使用されている採石場と同一という事が判り確認するとライダーでは映らなかったアングルが多数含まれるためもう少し広い範囲の周囲の稜線、敷地内の位置関係の確認のテキストとなった。
結果的にEROOYAJI氏が虱潰しに見ていった採石場の一つ、愛甲郡の某採石場だと特定出来た。
調べると60年台後半から掘削の始まったその採石場は現在までに山ひとつ消えるほど掘削されてその役目を終え、現在は建築残土置き場に変わっていた。掘削が始まって間もなかった撮影当時はまだ山の原型を留めていたが、その後の掘削でその撮影していた地盤がすっかり消失してしまっているのだ。この67話で言えばビートルの走っていた場所は現在は空中という事になる。同じアングルで写真を撮ろうと思ったらドローンでも用意しないと叶わないのでとりあえずなんとか撮影できる場所は無いかと採石場の周囲を一周してみたがどこも見当たらず…別件で訪れたそこから3kmほど南に行った鳶尾山の中腹から同じ稜線を捉えてみた。適度に標高があり同じような山並みになったと思うがいかがだろうか。
因みにこの稜線は厚木の北に位置する以下の山になる。
時は高度経済成長期、川砂利の建築用資材として伸びる需要に全国で川底が露呈する事案が多発。昭和43年に川砂利採取の法規制があり山を崩して砂利を採取する手段に切り替える業者が増えた。この採石場もそんな一つで42年から掘削が始まり日に日に地形が変わっていき、数年でここにあった山(屋形山)が一つ姿を消す事になる。残念ながら肝心のライダーや嵐に使われた場所は撮影後数年のうちに姿を消してしまったようだ。同社のHPによると現在は掘削を終えていて建築残土の処分場として使用されているようで再び山に戻っていくのかもしれない。

なお、この採石場に関しては引き続き68話の検証の際にもう少し掘り下げていきたいと思う。

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