「ショッカーの本当の狙いは、仮面ライダーにあるのかもしれない…」
「お前、何故それを知ってる?」
「お前…いったい誰なんだ」
「ショッカーの敵、そして…人類の見方」
「仮面ライダー… お前まさか!」
「私は本郷猛に代わって日本を守る仮面ライダー」
「お見せしよう、仮面ライダー」
ショッカーを追って海外に行ってしまった無責任な本郷猛、に代わって日本を守る為に藤兵衛たちの前に現れた一文字隼人。その一文字が最初に(段取りを間違えながらも)変身ポーズを取った場所はどこか?
その一連のシークエンスはほぼ赤土の土手しか映らない寄りのカットだったのでその前後のカットが撮られた
稲城市坂浜注1稲城市平尾の現日大グラウンドにあった
モトクロス場タマサーキットの敷地内ではないかと推測していた。しかしモトクロス場は基本的に自然の地形を生かしバイクが走るように作られている為、この当該シーンのような重機で削り取ったような斜面が見当たらない。昨年末に同人誌で旧1号編をまとめる為にリリース間もないBlu-ray版で初期エピソードを見直していてふっと別のシーンとの共通事項に気づいた。
まずそのきっかけとなったのは第5話の
冒頭、バイクのトレーニング中に地震に動揺する本郷と藤兵衛のシーン。
ここは先述のモトクロス場とは道を隔てた場所で、現在稲城第二中学校が建っている。ここで藤兵衛の後ろの赤土の斜面に白っぽく三角形に地層が変わっているのがわかるだろうか。
この地形を踏まえ14話の件のシーンを見直すと…
斜面に立つ3人。ここアングルだけだとモトクロス場内と見えなくも無い。
一文字が見得を切り変身ポーズを取る。
ここで一文字の左側が藤兵衛、滝らが立つ画面向かって右側の赤土よりうっすら白っぽく切り替わっている。
ショッカーの襲撃と共にカメラが左に振られる。すると重機で削ったような崖が現れるがこのような場所がモトクロス場内に無いのだ。
一文字の立っていた場所から左にかけて切り立ったような崖の断面が藤兵衛のいる辺りの赤土と比べると白っぽくなっているのが判った。
これらの条件が第5話で藤兵衛の後ろに映りこんでいた三角に白っぽく地質が変わっている場所と一致する。
下の対比写真は国土地理院1975年(左)とGoogle2015年(右)。75年なので小学校が建っているので現在の位置の確認がしやすい。
確認すべく現地に行ったわけだが現在ここは多摩都市計画道路3・4・36号小田良上平尾線設置に伴う小田良土地区画整理による造成工事の真っ最中。もしかしたらすっかり削り取られてしまったかも…と思いつつ。。
その日は日曜だったが中学校側から見通してみるとどうやら年度末が近いからか工事が遅れているのか絶賛工事中。現地には近寄れず。
角度は少し異なるが5話のシーンと合わせるとこんな感じ。件の白っぽい三角の地層は重機の通路用にスロープ状に整地されている。車両が通行した為に白っぽく乾燥しているのではなく元々の地質なんだろう。
角度を変えて14話の位置を確認してみるとこんな感じ。小型の赤いユンボがいる辺りが一文字が変身した場所と思われる。
とまれ、このまま工事が進めば今年中には舗装されるか、建物が建ってしまうのは必至。45年のアニバーサリーイヤー早々に寂しい情報となってしまったが一文字隼人ファンでこの赤土の斜面に興味がある方がいれば早めに見に行く事をお勧めする。
注1:日本大学稲城グラウンドについてEROOYAJI氏からご指摘を頂き修正させていただきました。日大グラウンドの登録された所在地、管理棟が建つ場所は稲城市坂浜なのですが敷地内の道に境界があり、当時撮影のあったモトクロス場部分は坂浜ではなく平尾でした。