ここは以前の記事で府中刑務所だろうと推測していたがかつて中野区にあった中野刑務所(旧豊多摩刑務所)の正門だったことが判った。
昭和58年まで刑務所として使用されていたここは現在は法務省矯正研修所東京支所、中野水再生センター、平和の森公園に分割され使われていて正門にあたるここは法務省の敷地にあたり、当時の門、半分以下に切断されているが外壁の一部がそのまま残されている。生憎見学出来なかったが敷地内には豊多摩刑務所時代の煉瓦造りの表門も残っている。これは一様に新しい建物を建てる際には全て取り壊されてしまうケースが多いなか施設の歴史的価値のためか保存されているのは嬉しい限りである。
当時の外壁が切断された状態で残る。
道路に面して門、鉄の格子扉がそのまま残る。ポストも同じ位置に健在。
豊多摩刑務所時代の表門。敷地の外からも辛うじて確認出来る。
表門の裏側。私の立ち位置は当時は”塀の中”ということになる。
平和の森公園のマップ。この敷地が刑務所だった場所。
公園の銘板が埋められた壁はもしかしたら当時の煉瓦を使用しているのかも。
Wikipediaより。24話冒頭のカットの塀の中に見きれていた塔を有する本館棟と左側は現存する表門。
戦前には大杉栄、小林多喜二ら、戦後米軍より返還された後は藤本敏夫など60年代安保や学生運動に参加していた時の政府に政治犯、思想犯とされた者たちが収監されていた。昭和36年には看守を殺害した脱獄事件があった事実も「13号」が脱獄する刑務所のイメージにはピッタリ。当初、本エピソードの為に撮り下ろしたと考えるなら生田スタジオからの距離的な利便性で府中刑務所と考えていたが実際は何か別の刑事ドラマか何かの映像の流用だったかもしれないが府中刑務所といえば撮影の3年前にはあの3億円事件も起きているので外観とはいえドラマの撮影許可は降りなかったのかもしれない。