2019年11月12日火曜日

神戸ポートターミナル

六甲ケーブル山上駅にある六甲天覧台からの神戸の眺望
当時、唯一確認出来る黒い高層の建物は神戸商工貿易センタービル、ポートアイランドに至っては埋立てが未だ2/3程度だろうか。
ちなみにこの映像はのちに仮面ライダーアマゾン第1話に流用されている。
港に停まる沢山の大型客船や貨物船
このカットはポートターミナルのある神戸新港第4号突堤から西側の3号突堤を捉えている。映像では天候が悪かったのか先の方はかなり霞んで見えるが護岸に沿って建つ現存する三井や三菱の倉庫が確認出来る。また、対比の写真は徒歩で立入れて見通しの効くポートライナーの駅から撮影しているがハーバーハイウェイで同様の視界が望めないところを考えるとハーバーハイウェイに立って撮影したと考えられる。
 ブルーの船体の先に見える赤い扉の付いた倉庫は3号突堤にあったM上屋。私が訪れた当日は大型客船が停まっていて見通せなかったが数年前に取り壊されてしまい現存しない。
FBIからの情報で神戸に飛んできた本郷と滝
本郷たちがいるのは神戸ポートターミナルの3階送迎デッキ。阪神大震災を経ても当時のまま現役で使用されている。
カットが変わって滝がFBIの連絡員とアブゴメスの乗った客船CATHEY号が入港してくるのを確認するカットは2階送迎デッキだったが勘違いして3階で撮影してしまった。2階と3階の違いは手すり部分の柱の有無でこのカットにはその柱が確認出来ない。
 このカットから3階に移動する。柱があるのが分かるだろうか。アブゴメスが降りてくる方のデッキは扉側が増築されて通路が細くなっていた。その先に見えるらせん状の道はポートターミナル駐車場のもので見えにくくなってはいるが現存しているのが確認出来る。
 当時との建築基準法の違いで手すりの高さは滝の腰程度、現在はこのように肘を載せるのは無理だろう。
アブゴメスを追跡するFBIのジョージ
対比写真はポートターミナルの先からポートアイランド側を向いて撮影しているが、ジョージの背後に大型のガントリー、プレハブ数棟、トラス状の照明の支柱が2基(現存)確認出来、それらを考慮するとポートターミナル側からでは見え方が異なり、恐らく隣の5号突堤あたりから撮影しているようだ。

旧 中の坊旅館表門

第69話のBパート終了後に入る翌70話の予告ではエレキボタルがユリ、ヨッコ、チョコ3人のライダーガールズに襲いかかるカットが収録されている。
このシーンは続く71話のロケが行われた有馬温泉で撮影されていた(理由の考察については後述)。
場所は有馬ロケの際に役者が止まっていた旅館中の坊(旧本館)の玄関脇の階段だった。
現在、旅館はリニューアルされ中の坊瑞苑となり、正面玄関の位置が変わってしまったのと、もともと私道で往来も少ないのでひっそりしていた。
旅館は建て替わったが奥に見えていた瓦屋根のお屋敷が現存、手前の建物もリフォームされているが屋根の傾斜、窓の位置からすると恐らく当時と同じ建物だろう。
なぜ、このカットのみわざわざ有馬まで着ぐるみを運んでまで撮影されていたか。
これは推測だが70、71話は塚田正煕監督による2本撮りだった為、スケジュール的に71話の有馬ロケの間にも70話の撮影を進める必要があったのではないだろうか。では、70話でそのシーンはどこだったか?と問われると残念ながら確証が無い。
というのも現時点で70話でロケ地不明なシーンは幾つかあるのだがそれらを結びつける根拠がどれも無いのだ。
強いてあげるとしたらアジトの入り口として描かれた採石場だろう。シリーズで幾つか使われているどの採石場とも特徴が一致しないのだが71話の主要ロケ地の一つ"蓬莱峡(ここについては別の記事で取り上げる)"の近くには幾つもの採石場が存在し、かつ70話に登場する採石場との共通点も見られる。
劇中、破砕プラントの上に支柱に隠れながらも「海山組」と読める看板が掲げられていて、現在も蓬莱峡近くに「海山コンクリート」と言うコンクリートプラントが存在している。
しかし、70年代の航空写真から見て特徴の近いその採石場は、近くを通るJR福知山線(当時は国鉄)の電化、複線化工事に伴い立ち退きにあったのか80年代初頭には消失していて確認が出来ない。引き続きそちらの採石場については検証を続けていこうと思う。

2019年11月6日水曜日

忘帰洞 #1

順にショッカーに捕らえられたナオキたちは煮えたぎる高温の風呂に浸かっていた。
手を出せないでいる本郷にモスキラスのクチバシが迫る。
この風呂はタイアップでもあるホテル浦島の名物、海食洞門を活かして作られた洞窟風呂"忘帰洞"
入浴すると心地よく帰るのも忘れてしまうという意味を持つ温泉である。ホテル内の温泉でアングルを合わせて撮影するのが難しかったがGoogleマップのストリートビューで温泉内を撮影した画像があったので引用させてもらった。*対比画像はいずれもストリートビューより。
本郷のピンチに登場する一文字ライダー
忘帰洞は長年の間に補修を受けつつも当時のまま営業していたが近年の台風の影響で海側にあるユリたちが浸かっていた湯船は閉鎖されている。また、男女を隔てるため2つに仕切られていて午前午後で使用する風呂が男女で入れ替わる。撮影に使われたのは温泉入り口に向かって左側。
筆者は都合3度訪れたのだがタイミングの悪い事にこの左側の風呂には1度も入れていない(泣)
ぜひこちらのストリートビュー画像で現地を堪能してください。

湯川温泉

ホテルの番頭の案内でナオキとミツルを探しに行く藤兵衛たち
ここはホテル浦島とくじらの博物館の中ほどにあるゆかし潟と言う汽水湖の湖畔の道。周辺には湯川温泉という小さな湯治場があり、当時はそこそこ人気があったようだ。
右に見える古い瓦屋根の屋敷(おそらくこれも温泉宿)は解体され更地になっているが左側の石垣は当時のまま。
路肩にナオキたちの帽子が落ちているのを見つけるチョコ
 木立の隙間からゆかし潟の湖面が確認出来る。奥に見える大きな建物は湯川温泉でも大きくモダンな湯川楼。跡地は旅館時代の厨房を活かしたと言うカフェになっている。
この場所は当初水辺が映るのでホテル浦島近くの港周辺かと思って前回の探訪時にかなり歩き回って探していたが見つけられなかった。
今回、再訪にあたり探索エリアを広げてこの湯川温泉に至ったがここではこのシーンしか撮られておらず、わざわざこのカットの為だけに訪れたとは考えにくく、NGになった別シーンがあった等、何かしら理由があったと考えられる。
劇中、背後に映っていた瓦屋根の屋敷は撮影数年後には解体されてしまったようだが、そこに湧いていた温泉は今でも噴出し続けている。ゆかし潟の廃墟の湯として好事家が訪れているようだ。

2019年9月16日月曜日

くじらの博物館

太地町の"くじらの博物館"を訪れていた坂井博士夫人と息子のマサオ
ここは劇中の台詞通り「太地町立くじらの博物館」。小さなリフォームは施されているもののほぼ1969年開館当時の面影を残している。
博物館本館正面に描かれたくじらの壁画はお色直しされてはいるが当時のまま。
本館1階の骨格標本。当時とは向きが異なるようだ。
「ママ、水族館に入ろうよ」と急かすカットは本館とは異なる建物で敷地一番奥にある海洋水族館マリナリュウムの屋上。1971年完成とのことなので撮影当時は出来たばかりの新しい施設だったのだろう。
マリナリュウムの館内。当時は潜水艦内をイメージしたような無骨な通路だったが現在はアクリルドームのようなチューブ状の構造にリニューアルされている。
耐圧窓から覗いていた水槽も現在はご覧のように全て見通せる。当時と見学路の位置に大差はないとは思うが具体的な位置は分からなかった。
耐圧窓から水槽を覗く母子
水中にカメラマンが入っているわけではなく恐らく反対側の通路からの撮影だと思われる。現在の仕様でもこのように半円状になった通路全体が確認出来る。
坂井母子を追ってきた滝
イルカショーを楽しむ母子
イルカプールも大きな変更はないと思われる。背後に見える建物はのちに建てられたイルカ館(旧ラッコ館)。
 左側の建物はくじら浜公園に建つホテル"花游"

2019年9月15日日曜日

熊野川

ダブルライダーの猛攻に堪らず逃げ出したモスキラスを追うダブルライダー。
ここは熊野川沿いの国道169号線。当時道路の拡張工事をしていたのか道幅の割に路面は未舗装で山側の崖の岩も削られたばかりのような表情をしている。45年以上経た今ではご覧のように崖も草木で覆われていた。
朝靄に霞んでいるが下流に見えるアーチ橋は三和大橋。1975年の架橋で当時はまだ架かっていなかった。
2011年の台風12号では熊野大社やこの辺りもかなりの被害を受けており、普段は川面まで10m以上あるこの道も一時は熊野川に水没するほどの水量だったそうです。
今では復旧は済んでいますが南紀地方に大きな台風が来るといつもここの事を心配してしまいます。

2019年9月14日土曜日

県道46号那智山勝浦線 #2

シオマネキングを倒し去っていく二人のライダー
エンディングは72話と同じ那智川沿いの道。前回の撮影位置からそのまま勝浦方面へ200mほど進んだ辺り。
脇の浄水場のフェンスの基礎からすると20cmほどアスファルト面が高くなっているのが分かる。
道路の高さが上がったせいか見通せていないが本郷の右に映る浄水場の建屋が現存している。
ちょうど熊野古道の大門坂近くで対比写真に映る赤と黄色の標識は熊野交通の「大門坂バス停」。

情報内容の正確さを求める為に記事の差し替え、追記等を行う場合があります。

自己紹介

自分の写真
仮面ライダーの全てのロケ地を自分の目で見る旅の途中です。 当ブログは元の作品の権利、肖像権を侵害する物では無く、作品を120%楽しむ為の一つの手引きとして筆者の研究調査成果を提示するために一部"引用"として元映像を使用させていただきました。作品の権利は東映株式会社様にあります。