第43話「怪鳥人プラノドンの襲撃」で操られた滝が射撃の腕前を試させる場所が判らずしばし悩む。
造成地で後方の山に送電鉄塔と言うとまず思いつくのが稲城駅の三栄土木。だが具体的な場所を示すポイントが見つからない。
この滝の後ろの土の盛り上がりに何やら見覚えがあった。
まず43話と同時製作の第44話「墓場の怪人カビビンガ」におけるカビビンガ決戦。爆風で飛ばされたマフラーを結び直すライダーの後ろに同じ土手が映る。これはおそらく同日の撮影なんだろう。
ここを少し引いた別のカットで見ると左側に背の高い木が一本あるのが判る。
それでピンときたのが第27話「ムカデラス怪人教室」のこちら。先の2話に比べると数ヶ月前の撮影なので若干雰囲気は違うがおそらく同所だろう。下の草が無くなっているところを見るとキャタピラの重機が作業したか地盤を少し掘り下げるなどしたのだろうか。
ただこの段階ではまだ具体的場所の要素がない。再び戻って43話のプラノドンの背景に気になる点を発見。第11話「吸血怪人ゲバコンドル」新婚旅行に出た滝が京王相模原線の線路敷設前の軌道で襲われライダーが登場するシークエンスでライダー後方の盛り上がった丘の上に二つの白い影、これと同じものがプラノドンの後ろにもあることに気づいた。こちらの中央の土手がそれ。ここは第5話でカマキリ男のアジトとして使われた稲城駅前の常楽寺の裏手にあたり、この土手の向こうは寺の墓所なので白い影の正体は墓石だったのかもしれない。
滝は妻を助けようと線路の軌道から土手の上に上がるとその先に少し開けた場所が見えた。おそらくここが27、43、44話の撮影が行われたあたりではないだろうか。
ちなみにライダーから3年後に撮影された仮面ライダーストロンガー第36話「3人ライダー対強力デルザー軍団」の頃には京王相模原線が開通しており剥き出しだった土手が間地ブロック擁壁で覆われ敷地のキワには柵が設けられた。この頃はまだ白い影(墓石?)はまだ確認出来る。
43、44話撮影から1年後の72年12月撮影の航空写真。ピンクで塗った場所が北側が少しの雑木林、南側が土手に囲まれた場所があり恐らくそこがロケ地だったんではないだろうか。
現在の航空写真。駅前のロータリーの東側(右側)辺りだったんではないだろうか。
当時の痕跡は常楽寺裏のあの土手(写真左端)と遠くの送電鉄塔くらいか。
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